京都の町と人々に育てていただいて 第 6 話 丸竹夷二押御池姉三六角蛸錦四綾仏高松万五条…。 大小の通りが碁盤の目に走る市街地には、狭小間口の「ウナギの寝床」型の民家や商家が軒を連ねて建ち並び、人々の暮らしがあります。 野口グループは、地域で生活をされ、お商売をされているお客様からリフォームや住宅・商店の建て替え、マンションの建築など、色々なご用命をいただいて、一軒一軒、真摯に工事をおこなってまいりました。隣家と密着した建物や、奥行きの深い敷地、また人や車がひっきりなしに行き交う細い道など様々な条件や制約がある中で、日々の仕事を通して多くのノウハウを蓄積し、施工技術を高めてまいりました。 京都はまた、毎年5千万人近くの観光客が訪れる国際観光都市です。 平成19(2007)年に制定された市の新景観条例では、景観を守るために「建物の高さ」「建物等のデザイン」「眺望景観や借景」「歴史的な町並み」「屋外広告物」の5つにわたって細かい制限が設けられました。この厳しい建築規制をクリアしつつ、お客様のニーズにいかにお応えしていくか。その難しいテーマにも真正面から取り組み、色・デザインを含めて創意を重ねることによって、景観と調和した町並みづくりに貢献してまいりました。 一世紀を歩み今日を迎えることができましたのは、京都の町と人びとに、育てていただいたおかげです。 これからも京都と共に歩み、成長していきたいと心から願っております。