お客様の注文に応える誠実なところは当社と同じです。 ㈱山豊エンジニアリング 代表取締役 作山 重夫 様 時間生産体制で成長基盤を確立 当社は、一九七九年創業の製造装置の金属部品を製造する会社で、身近な例では、スマートフォンに液晶フィルムを張る装置の部品をつくっています。初めは大手一社に依存し、狭くて汚い工場で社員三名とほそぼそと続けていました。しかし、これでは売上も大きくならず、成長も見込めないと思い、新明和工業㈱様、三菱重工業㈱様など新たなお客様にお取り引きいただいたのが、第一の転機となりました。 第二の転機は、第二工場を買い、そこに新鋭設備を導入して、少人数で量産できる24時間工場をつくったことです。生産力の増強で大ロット・短納期に対応でき、仕事がうまく回転しだして第三工場を購入しました。 仕事は増えたものの、工場が三カ所にバラバラでは、物流が不便で仕方ありません。そこで三工場を集約することにし、吉祥院に中古倉庫を買い求めたのです。製品の精度を保つためには機械を水平に保つ必要があり、地盤についての詳しいことを倉庫の施工業者に相談しようと建物を調べたところ、野口建設さんのきりんプレートがはめ込んでありました(笑)。友人が野口さんで工場を建てたのを思い出し、紹介してもらったのがご縁の始まりです。 製造業らしくない本社を新築 倉庫を改装した本社工場は、会社らしくなったものの、もっと個性を強調したいという思いが強まりました。企業にはパッと見たイメージが大事です。私は思い切って上鳥羽に新本社工場を新築することを決め、デザインコンペを行いました。製造業に見えない斬新な社屋。それが私の希望です。ところが、他社の案は普通の製造会社の外観デザイン。対して野口さんのは、高級車のショールームを思わせるシックなデザインで「恰好いい」と一目で気に入り、施工もお願いしました。完成したのは二〇一四年末。私のねらい通り、製造業らしくないとお客様には好評で、「どういう会社だろう」と、建物が新規の取引につながったケースもあります。 野口さんは一言でいえば、「誠実な会社」です。私はこだわりが強く、内装のデザイン、素材、色などにいろいろとうるさく注文をつけたにもかかわらず、私の意を酌んで臨機応変に対応してもらえました。建てたら終わりではなく、幹部の方が点検され、不備な箇所はやり直してでも、野口ブランドを守ろうとされる。何事も決して疎かにされない社風に感銘を覚えましたね。 当社も有言実行、約束したことは必ず実行します。お客様の要望は、品質・コスト・納期・スピード(サービス)など多岐にわたり、一つだけの場合もあれば、複数の場合もあります。その要求を的確にとらえ、誠実に対応して、お客様に満足してもらえるよう、技術・設備・キャパシティ・機動力の向上に取り組んできました。特に最新鋭の高性能機の導入には投資を惜しまず、業界の最先端の技術にも果敢に挑戦しています。 新本社工場建設もそうですが、私は悩んだときに、前へ進むという選択をしてきました。社員数が五十名、売上が十倍以上の会社に成長できたのも、ポジティブ思考で〝技術は愛だ〞をモットーに、社員が一体となり頑張ってきた結果です。社員に、そしてお客様に感謝しています。