何かあったときにすぐに対応してくださる頼りになる存在です。 ㈱舞扇堂 代表取締役社長 水上 隆仁 様 会社の未来を考え、お菓子などの店を展開 舞扇堂は昭和四十三年に扇子の製造・販売会社として創業し、私で三代目にあたります。扇子は、平安時代に京都で生まれた伝統工芸品ですが、日本人の生活様式や服装が洋風化し、必需品ではなくなってきました。当社では、扇子はファッション雑貨の一つと考え、伝統的な製法は大切にしつつも、現代人が持ちたいと思える新感覚の扇子をお届けしています。母の日や父の日のギフトとして全国的に人気があるほか、レーザーで名前を刻印した特製品も好評です。 ただ、扇子は季節商品です。安定的に発展していくためには、お菓子など年間通して売れる商品を扱いたいと、現在、「まるん」と「mai♡coto(マイコト)」という新事業の展開に力を入れています。 「まるん」は、金平糖や京飴など、京土産にぴったりな地元の可愛いお菓子とオリジナル雑貨の店で、「mai♡coto」は、オリジナルクッキーとジャムの専門店です。「まるん」は産寧坂、二年坂、祇園、錦、嵐山に五店舗、「mai♡coto」は祇園に出店しています。お菓子の製造工場も設け、今後は自社製商品の種類をもっと増やしていく予定です。 経営の戦略を考えるのは私ですが、店舗や商品の具体的な企画・運営は、九割を占める女性社員に任せています。私が口を挟むよりは、彼女達の感性やアイデアに任せたほうがうまくいくからです(笑)。 信頼をベースに、長いおつきあい 野口さんとは長いおつきあいで、「舞扇堂」、「まるん」、「mai♡coto」の店舗設計、施工はすべて野口さんにお願いしています。信頼してお任せできるのは、設計・施工が行き届い ているのに加えて、アフターサービスが安心できることです。 当社の店舗は、土日・祝日も営業し、平日でも営業時間が夜八時まで及ぶ場合があります。休日や夜遅くに、シャッターが閉まらないなどのトラブルがあったときにでも、連絡すると担当者がすぐに動いて対応してくださるので、大助かりです。 何かあったときにサポートしてもらえるかどうかは、当社のような女性スタッフが大半の会社では大事ですからね。 2013年9月に桂川が氾濫し、「嵐山まるん」が水没したことがありました。商品が水に浸かり、床は泥だらけです。野口さんの担当者が大雨の夜、膝まで水に浸かりながら、心配して店の状況を見に来られ、翌日は朝から、店の中に流れ込んだ水や泥の排除など、店舗の復旧作業を手伝ってくださいました。嵐山は観光地だけに一刻も早く店の再開をアピールする必要があったのですが、おかげで迅速に営業を再開でき、本当に感謝しています。 私は社長に就任したとき、「舞扇堂に集う人たちの幸せを追求し、未来に存続する良い会社を共に創りましょう。」という経営理念を策定しました。従業員が「この会社で働いて良かった」と幸せに思えることが、お客様や取引業者の方々を幸せにする最善の道であり、それが、未来へ事業を継続できる唯一の道だからです。まだまだ道半ばですが、少しでも次の人がやりやすい環境をつくって、バトンタッチしたいと思っています。